ある高3の生徒です。
もし志望校に合格できなかったら浪人してもいいよと言われているそうです。
本人は浪人する気はないようなのですが、滑り止めは一切受けないようです。もしかしたらってこともありえます。もう20年以上前のことですが私自身も1年浪人しるので、その経験も踏まえて浪人するってどういうことかをその生徒に伝えました。
浪人すればどうなるか?
自宅浪人という選択肢もあるようですがおそらくマイノリティで、多くは予備校に行くと思います。
予備校に行けば志が同じ仲間に出会えて、お互いに切磋琢磨し、グングン引っ張っていってくれる素晴らしい先生に指導を受け、1年後にはしっかり成績も向上し、無事志望校に合格できる♪
そんなことを期待して浪人すると失敗するよと伝えました。
結果的に素敵な仲間や先生に出会えるかも知れません。でもそれを期待して行ってはダメなんです。だってうまくいかない時は他人のせいにできるでしょ?素敵な仲間や先生に恵まれないからだって。
それに浪人生とひとくくりにいっても、中には2浪、3浪とする人もいます。私が予備校に通ったときは、4浪の人が1〜2浪の人たちを束ねてバイトリーダーならぬ浪人リーダーのようになっていました。当然年上なので、その人には私も敬語で接するのですが、会社などではなく浪人の先輩なので、何だか変な感じがしました。浪人慣れしている人は素敵な仲間とは決して言えません。浪人生を引き連れて遊びに行こう、飲みに行こうと悪影響を及ぼします。
そう。浪人生って自由なんです、とっても。予備校の授業もサボっても誰も怒りません。注意くらいはするかも知れませんが、予備校にとって生徒はお客様なのでしっかり加減します。授業中怖い先生はいますが、「何で前回出なかったんだ?」なんてことはありません。今はどうなんでしょう?
だから1年浪人して成績を伸ばすには、並々ならぬ強い精神力が必要なのです。鉄の意志です。悪の誘いを断固断る姿勢が必要なのです。私の浪人時代を思い返すと、合格を勝ち取るべく日々頑張っている人って全体の3〜4割くらいじゃないかな。肌感覚でのお話になりますが。
浪人しても成績伸ばして合格を勝ち取る人は、きっと今、この瞬間も必死に頑張っていることでしょう。寸暇を惜しんで、勉強時間を捻出しているはずです。共通テストまであと1ヶ月。2次試験まで2ヶ月。この2ヶ月間を必死に過ごすことが出来るのであればたとえ今年ダメだったとしても、もう1年頑張れます。言い換えると、たった2ヶ月も頑張れないのであれば1年浪人しても半分以上の期間は無駄に過ごすことになるでしょう。
そんな話を昔を思い返しながら生徒にお話ししました。
頑張れ!受験生!